ベネチアンシャンデリアが破損した!修理はどうしたら
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ベネチアンシャンデリアが破損した!修理はどうしたら?
– 破損時編 –

はじめに

ベネチアンシャンデリアは、シャンデリアの中でも特に繊細な形状のガラス製品のため、取り付けや取り外し工事時、また引越しなどの際に、どこかが欠けたり割れたりするリスクが、どの種類のシャンデリアよりも多いと言えます。本記事は、年間100件以上のシャンデリア修理依頼がある海外輸入照明のプロフェッショナルが、「ベネチアンシャンデリアが破損した場合」に焦点を絞り、修理見積もりを依頼する際に必要な確認事項と作業、また依頼後にかかる日数、作業、料金などについてまとめました。

ベネチアンシャンデリアの常識を知っておく

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(1)たとえどんな部材であろうとも国内に在庫はない

クリスタルシャンデリアの場合はだいたい決まったガラス部材の組み合わせで形成されているので、ある程度の部材はシャンデリア専門店であれば国内に在庫がある可能性がありますが、ベネチアンシャンデリアは1つのシャンデリアを完成させるためにすべてのガラス部材を手ひねりで作っているため、国内に部材だけ在庫があるという事はまずありません。ベネチアンシャンデリアが破損した場合、イタリア、もしくは中国の工房につくってもらう必要があるため、ある程度の納期や高額な国際送料がかかるのは覚悟しましょう。

(2)取り寄せた部材は、色や形がまったく同じにはならない

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ガラス部材を型で作るクリスタルシャンデリアとは異なり、ベネチアンシャンデリアは職人が独自の感覚で、熱したガラスを吹いたり捻じったり引っ張ったりしながら形成するため、たとえ割れた部材そのものを工房に見せたとしても、まったく同じ形、同じ色にはできません。「似ている」ということで譲歩する必要があります。
譲歩できない場合、たとえばアームなどのように同じ部材が何個もある場合は、すべて形状と色を揃えるために、すべてのアームを取り換えることが必要になり、費用もその分かさみます。

(3)アームの取り換えはかなり手間がかかる

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本体に差し込むタイプのアームや飾りが破損した場合、それに似た部材を海外の工房に作ってもらうことは比較的簡単ですが、一番大変なのは、差し込む部分のアルミキャップの大きさを整えることです。シャンデリアの本体は日本にあるので、差し込み穴のサイズは工房の職人にはわかりません。さらにアルミキャップはアームを固定するために入れ込む溶かした石膏粉の量によってサイズが膨らむ場合があり、アルミキャップの直径が1mmでも違うと、本体の差し込み穴には入らないのです。
そのため、アルミキャップに溶かした石膏粉を入れてアームを固定する作業は日本で行う必要があり、石膏粉が固まるまで固定しておくなどの手間がかかります。

(4)経年年数が長いシャンデリアは、破損リスクが高い

これはベネチアンシャンデリアに限らずすべてのガラス製シャンデリアに言えることですが、ガラスはその性質上、経年劣化で割れやすくなります。そのため、シャンデリアを取り付けてから数十年経過している場合、取外し・取付工事の際、また修理中に破損するリスクが極めて高くなります。それがシャンデリアの施工や修理を断る工事業者が非常に多い理由の一つです。そのリスクを負ってでも施工・修理している工事業者は、修理費用が高額か、破損の場合の補償がないことがあると知っておきましょう。

まず伝えたいこと:割れたガラスは接着修理できません

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ベネチアンシャンデリアに限りませんが、シャンデリアは「ガラス製品」のため、ガラスのコップが割れても接着剤で元に戻せないのと同様に、接着で修復はできません。
シャンデリアはさまざまなガラス部材の組み合わせによって成形されていますので、欠けたり割れたりした時の修理は、すべて「部材の取替え」のみで行います。これまで数多くの修理のご依頼、お問い合わせを受けていますが、割れたら接着して修理できると勘違いされている方が意外に多いので、お知りおきいただけますと幸いです。

① 破損時、最初にやるべきこと:現状確認

(1)写真を撮る

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破損の際にまず必要なのが「写真撮影」です。写真は見積もり依頼や保険での補償申請の際に必須です。
必要な写真は「シャンデリア全体が分かる写真」「シャンデリアの下の床まで写った写真」「破損部材ごとの拡大写真」です。
細部を画像で確認しますので、画像1枚につき画素数24MP以上必要で、スマートフォンでも高画質での撮影ならOKです。ただし、当然ピンボケしていないことが大前提です。
また、破損させたのがそのシャンデリアの持ち主ではない(特に業者の)場合、現在以降に破損状況が進んでしまった場合の責任の所在を明らかにするためにも、すぐに撮影することをお勧めします。

(2)すべての破損部材を確認する

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①の写真を撮影しながら、破損個所をすべて確認していきます。「どこの部材が」「何個」「どのように」破損しているのか、記録してください。
またシャンデリアの部材の名称は決まっていますので、以下の画像を参照ください。部材名を間違えると、正確に見積もりも修理もできません。
次に、そのシャンデリアの経年年数、ソケットの口金サイズ、設置箇所の天井高を確認しておけば、見積もり依頼後がかなりスムーズに進みます。

(3)安全確認と対策

破損具合によっては、シャンデリアをそのまま放置しておくと危険な場合もあります。その場合は、破損がそれ以上進まないよう、また破損部材が落下しないように、急場の対策を講じる必要があります。ワイヤーやビニールテープで修復、補強する、またはシャンデリアを吊元から降ろすなどの措置が必要です。ただし、ベネチアンシャンデリアを取り外す際は、電気工事士であっても、よほど慎重に扱わないと破損状況が悪化する場合が多々ありますので、ご注意ください。

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株式会社EL JEWEL 代表取締役 森 みどり

監修者

株式会社EL JEWEL 代表取締役
森 みどり

  • 世界26ヵ国216ブランドの海外照明を取り扱う、海外輸入照明販売サイト「EL JEWEL LIGHTING」を運営。
  • 特殊照明のプロフェッショナル集団「EL JEWEL LIGHTING MAINTECH」事業部では、フランスの超有名老舗ブランドからメンテナンス指定業者に認定。また国土交通省管轄の国宝照明のメンテナンスも行っている。
  • 一般社団法人全国シャンデリア・デザイン照明協会 理事。

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